秘密な花嫁~旦那様は同い年~

バスの路線図を見ると、ここから愛人のいる病院まで直接行けることが分かった。


10分くらいしたらバスが来て、それに乗り込む。


受験が終わって少しだけ軽くなった心で、病院の玄関をくぐった。


愛人の病室がある階まで向かう。


「マー君、会ってくれるかな」


いまだに愛人とは会えていない。


毎日毎日、一柳さんから愛人の様子を聞くだけ。


手紙も、毎日渡してる。


「あれ?」


病室のある廊下に向かう最後の角を曲がると、いつもは静かな廊下にバタバタという慌しい足音が響いていた。


「なに?」


ドキンドキンと心臓が高鳴る。


「あっ、ヤダ・・・」


お医者さんと医療機器の入ったカートを引いた看護師さんが、愛人の部屋に慌てて入って行く。


その尋常じゃない慌てぶりに、一瞬目の前が真っ暗になった。