秘密な花嫁~旦那様は同い年~

このぬくもりを、愛人はずっとずっと待ってる。


「でも、もう遅いかもしれない」


私の身体を離して、おば様がポツリと呟いた。


「そんなことない」


ブンブンと首を横に振る。


「待ってるよ。おば様のこと、愛人は待ってる」


「でも・・・」


戸惑ったように、おば様は私から視線を外した。


「おば様、思い出して。愛人が生まれたときのこと。嬉しかったでしょ?」


「えぇ」


小さな声だけど、返事が返ってきた。


そんなおば様の手を、ギュッと握る。


「私ね、愛人のこと考えると、心に温かいものがじわーって溢れてくるの。おば様だって感じたことあるはずだよ?愛人にも、誠さんにも」


「温かいもの・・・」


今度はおば様の手を私の頬を包むように当てて、自分の手をおば様の手に重ねる。