秘密な花嫁~旦那様は同い年~

おば様だって好きで愛人と距離を取ってるわけじゃない。


そんなの分かってる。


これじゃあおば様のこと責めてるみたい、でも。


「お願い。もうこれ以上愛人のこと独りにしないで。助けて、愛人を」


「ごめんなさい」


ふわっとおば様に抱きしめられる。


ママから漂う甘い甘いお菓子の匂いとは違う。


でもとっても安心出来る香り。


「婚約なんてうちが言わなければ、あなたはこんなに泣くことはなかったのに」


「それは違うよ、おば様」


ギュッとおば様に抱きつく。


「私、愛人と出会ったこと後悔してない。おば様と仲良くなれて嬉しいもん」


「ありがとう、美結さん」


このぬくもり、いつか愛人にも伝わるときが来るんだろうか?


うんん、来て欲しい。