カタンと音を立ててケーキの乗ったお皿をテーブルに置いて、おば様の話に集中しようと思ったら食べていいと微笑まれたから、もう一度お皿を持ってケーキを口に入れた。
フルーツのほのかな酸味と生クリームのサッパリとした甘さが広がって、顔中の筋肉が緩んでいくのを感じる。
「あなたに笑ってって言われたとき、ああ私、愛人が生まれてから本気で笑ったことなかったかもって思ったの」
「おば様・・・」
どこか遠くの一点を見つめて話すおば様に、私も持ってたフォークをゆっくりとお皿の上に戻す。
「攻められて攻められて、いつの間にか愛人にどう接していいか分からなくなって。きっと小さいときに愛人が覚えてる私の顔っていったら、泣き顔か怒ってる顔のどっちかね」
もう冷めてしまった紅茶に口をつけて、おば様はホッと息を吐いた。
「それじゃあ愛人も笑うわけないわね。嫌われてるって思って当然よね」
「おば様、まだ遅くないよ」
「美結さん・・・」
ケーキのお皿をテーブルに戻して、ソファーに隣同士で座っている身体をおば様の方に向ける。
「私ね、マー君に生きて欲しい。死んじゃうなんて絶対ヤダ」
おば様と私の間に空いている空間に目を落とし、小さな声で話す。
「マー君のこと、大好きだから」
「美結さん」
フルーツのほのかな酸味と生クリームのサッパリとした甘さが広がって、顔中の筋肉が緩んでいくのを感じる。
「あなたに笑ってって言われたとき、ああ私、愛人が生まれてから本気で笑ったことなかったかもって思ったの」
「おば様・・・」
どこか遠くの一点を見つめて話すおば様に、私も持ってたフォークをゆっくりとお皿の上に戻す。
「攻められて攻められて、いつの間にか愛人にどう接していいか分からなくなって。きっと小さいときに愛人が覚えてる私の顔っていったら、泣き顔か怒ってる顔のどっちかね」
もう冷めてしまった紅茶に口をつけて、おば様はホッと息を吐いた。
「それじゃあ愛人も笑うわけないわね。嫌われてるって思って当然よね」
「おば様、まだ遅くないよ」
「美結さん・・・」
ケーキのお皿をテーブルに戻して、ソファーに隣同士で座っている身体をおば様の方に向ける。
「私ね、マー君に生きて欲しい。死んじゃうなんて絶対ヤダ」
おば様と私の間に空いている空間に目を落とし、小さな声で話す。
「マー君のこと、大好きだから」
「美結さん」

