秘密な花嫁~旦那様は同い年~

「おば様は、趣味ってないんですか?」


「趣味?」


そうねっと言って、考える顔をするおば様。


「私は特に・・・」


「じゃあ、今度一緒に習字やりませんか?」


そう言うとおば様は、目を大きく見開いた。


「お習字?」


「あの、嫌いだったらいいんです。ただ、やってみたら案外ハマるかもって思って」


遠慮がちに言うと、そうじゃないのよとおば様が優しく微笑んだ。


「お習字なんて、学校の授業でしかやったことないから。私でも出来るかしら?」


「はい。約束ですよ、おば様」


勢い余って指切りなんて子供っぽいことをした私に、おば様は少し驚いた顔をしながらもすぐに笑顔になって、約束って指切りをしてくれた。


「あなたは、不思議な子ね」


「えっ?」


おば様の言った意味が分からなくて、首をかしげる。