秘密よって口に手を当てて笑うおば様を見てると、なんだか自然に緊張がほぐれてきてこっちまで笑顔になってしまう。


「私も好きです。この俳優さん」


「あら、同じね」


しばらくその俳優のことでおば様と盛り上がっていると、メイドさんが食事の用意が出来たと知らせてくれた。


「おいしそう」


食事の用意された部屋に入ると、見た目も匂いも食欲を誘うおいしそうな料理が並んでいた。


「あんまり堅苦しいのは嫌だから、今日は簡単に食べれる物にしてもらったの」


そう言っておば様は、自分の席についた。


「美結様、こちらに」


「あっはい」


メイドさんに言われて座った席は、前に愛人と一緒に食事をしたときに愛人が座ってたところ。


「ここ、マー君の席」


呟いて、ハッと口を閉じた。


私、おば様の前でマー君って言っちゃった。


「愛人のこと、マー君って呼ぶの?」