「運動制限、食事制限、人と同じことが出来ない。大変辛かったと思います」


「じゃあ、本が友達って言ってたのは・・・」


「激しい運動を止められているので、家の中や病室で本を読んでいることが多くありました」


「甘いもの嫌いって・・・」


「甘いものは控えめにと言われております」


愛人が言ってたことには、すべて病気が関わってたんだ。


「さっき、マー君と一緒に走ったんです。だから」


ポロポロと涙が溢れてくる。


「私がマー君の病気のこと知ってれば、こんなことにはならなかった」


「美結様、泣かないでください。愛人様が走ったのは、愛人様自身のご判断です。美結様が、自分の責めることではありません」


「でも!」


「きっと美結様に、濡れて欲しくなかったのでしょう」


「マー君・・・」


愛人はバカだ。


自分の身体のこと分かってるはずなのに、あんな無茶をするなんて。