「そうなんだ」


「パパとママは突然結婚したけど、ラブラブになれた。でも、誰もがみんなラブラブになれるとは限らない。もちろん、恋愛結婚したからって必ずしも幸せになれるとは限らないけど・・・でもね、嫌々知らない人と結婚するよりは、恋愛結婚した方がいいと思うの」


「うん」


「だからね、美結ちゃんが無理して婚約する必要はないわ。婚約したら、結婚よ。その人と一生を共にする。婚約くらいって、軽く考えてはダメ」


「うん」


「仕事のことは、パパがなんとかする。だから、美結ちゃんは余計なことを考えなくていいのよ」


「そうだよね」


「そうよ」


おばあちゃんは、私に笑顔を向けた。


「ごめんね、おばあちゃん。こんな時間に」


「いいのよ」


「部屋戻るね。おやすみ」


「おやすみ」


「紅茶、ごちそうさま」


そう言って部屋を出て来た。