秘密な花嫁~旦那様は同い年~

もう愛人は、何も話してくれない。


そう悟った私は、大人しく愛人の部屋をでる準備をした。


愛人に連れられて、外に出る。


21時を回った空は、さすがにもう真っ暗。


「また来てもいい?」


「いや。もう会うのはよそう」


玄関前に止まってる車のドアを、愛人が開ける。


「乗って」


「マー君・・・」


軽く私の背中を押して、車に押し込める。


「出して」


「かしこまりました」


愛人の言葉に、運転席に座っていた一柳さんがうなずく。


「マー君!」


バタンと、車のドアが閉まった。