秘密な花嫁~旦那様は同い年~

「美結、お願いだ」


「どうして?私はマー君のこと、好きになっちゃいけないの?」


「ああ。ダメだ」


「どうして?」


「それは・・・」


愛人が一瞬口ごもる。


「教えて」


最初から愛人は、私のこと好きにならないって言ってた。


それには、理由があるの?


愛人は私の質問には答えず、スッとベットから立ち上がった。


「・・・ああ、一柳。悪いけど、彼女を家まで」


部屋についてる固定電話で、愛人は一柳さんと話を始めた。


私はただ、電話で話している愛人の後姿を見つめることしか出来なかった。


「家まで送るから」


「うん」