「眠れない」


もうすぐ真夜中の2時になるのに、眠気が襲って来ない。


私は、なるべく音を立てないように自分の部屋を抜け出した。


向かった先。


「おばあちゃん」


おじいちゃんとおばあちゃんの部屋。


寝てるってわかってるけど、小さく声をかけてみた。


「んー美結ちゃん?」


私の声が聞こえてしまったらしく、おばあちゃんがベットの上に起きあがった。


「ごめんね、起こしちゃった」


「いいのよ。どうしたの?」


「別にね。ちょっと・・・」


「そんなとこ立ってないで、こっちにおいで」


「うん」


部屋の中まで足を進み入れる。