秘密な花嫁~旦那様は同い年~

「別に」


そっけない返事だったけど、なんだか嬉しくなった。


「暑いな」


外に出ると、愛人がポツリと呟いた。


「マー君、夏休みに入って何してるの?」


「何って、本読んでる」


「そっか」


足早に歩く愛人に遅れないように、必死に歩く。


「本、好きなの?」


「好きじゃなかったら、読まないと思わない?」


「そう、だよね」


「これでいい?」


「えっ?」


愛人が急に足を止めた。


「わーすごい!」