秘密な花嫁~旦那様は同い年~

愛人はすっと私の横をすり抜けると、どこかへ向かった。


トイレ、かな?


後姿をボーっと見てた私に、愛人が私の方を振り向いた。


「行くんでしょ?」


「へっ?」


「外」


「一緒に行ってくれるの?」


「じゃないとあんた、迷子になりそうだし」


「マー君」


「庭くらいなら、案内してやってもいいよ」


気が変わったのか、愛人の突然の行動に驚いた。


「行くの?行かないの?」


「行く!」


急いで愛人に追いつく。


「ありがと、マー君」