秘密な花嫁~旦那様は同い年~

「でも・・・」


苦しいのは愛人のはずなのに、私まで苦しくなってくる。


「なに・・・泣いて・・・の?」


いつの間にか、私の頬には涙が伝ってた。


「マー君、苦しそうだから」


「意味不明」


苦しいはずなのに、愛人は一瞬笑みを浮かべた。


それからそっと右手を伸ばし、私の頬に伝う涙をそっと拭った。


「もう行けよ」


「でも」


「なんでもないって言ったろ?」


苦しくなくなったのか、いつもの愛人に戻った。


「もう、大丈夫?」


「ああ」


まだ顔色がよくないものの、普通にしゃべれてる。