秘密な花嫁~旦那様は同い年~

龍守は、自分が会社を継ぐんだって小さいころから張り切ってる。


小さいころからパパに引っ付いて、パパの役に立つことはないかって探してた。


そのせいかママに言わせると、龍守の性格はパパにそっくりだそうだ。


「だいたい、泣き虫な姉ちゃんが婚約者でも困るだろ」


「ちょっと龍守、どーゆー意味よ」


「すぐ泣くじゃん」


「美結の泣き虫は、美和譲りだからな」


「ちょっと龍矢。私、泣き虫じゃないもん」


パパの言葉に、ママが頬を膨らませた。


「じゃあこの前、俺が出張のときに泣きながら電話してきたのは誰だっけな?」


「うっ・・・」


ママが言葉につまった。


「龍矢の意地悪」


私も結構泣き虫だって言われるけど、ママほどではないと思う。


だって今、ママはパパを睨んでるけど、その目にはうっすら涙。