ヘタレ船長と二人の女海賊

長く濃密な夜が明け、翌朝。

俺はベッドで目を覚ます。

「やっと起きたのね、ラカム」

隣で女がシーツに包まったまま、俺を見ていた。

「ん…おお…」

ゆっくりと身を起こす。

鏡を見ると、俺は顔中キスマークだらけだった。

やれやれ…激しい一夜だったぜ。

ベッドを降り、俺はキャラコの服に袖を通した。

「ねぇラカム」

ベッドにうつ伏せに寝そべったまま、女は甘えた声を出す。

「もう海賊稼業からは足を洗ったの?」

「……」

その言葉に、俺はすぐに返事できなかった。