船上を見渡すと、既に船員達はそれぞれの持ち場についていた。

今すぐにでも出航できる状態だ。

うむ、実に頼もしい。

「さぁ船長、頼むぜ」

海図を広げた船員が近づいてくる。

「船長の初仕事だ。どこへ向かう?命令してくんな?」

全ての船員達が、俺の指示を待っている。

「……」

俺は気を取り直し、船員達に告げた。