ヘタレ船長と二人の女海賊

少し黙考した後。

「今夜だな」

俺は船員達に言う。

「夜までに仕事の面子を決めておく。それまでにみんな、よく寝て得物の準備をしておきな」

「……」

仲間達は言葉もなく、不敵な笑みだけで返事を返す。

獲物はガレオン船。

デカイ仕事になりそうだ。

久々に胸の高鳴るような略奪に、俺達は逸る気を必死で抑えていた。