ヘタレ船長と二人の女海賊

「ガレオンね…」

顎を撫でながら、俺は薄笑みを浮かべる。

海賊なら、一度は乗ってみたい大型船。

しかもガレオンなんて、海賊の身分で乗ってる奴はなかなかいない。

攻撃力も高くてガタイもあるガレオン船なら、一対一の砲撃戦ならまず負ける事はねぇだろう。

「あらあら」

メアリが隣でほくそ笑む。

「何か悪い事考えてる顔ね、ラカム?」

当然だろう。

俺は海賊だ。

考える事は悪い事ばかりに決まってる。