危険なヒーロー


夜12時30分
ケータイの鳴る音で、目が覚めた。


「誰、こんな非常識な時間に

・・・・メール?」


あたしは眠たい目をこすって、ケータイを開いた。
「あ、
 黒龍 彰悟・・・・」

なんだろ・・・?
メールの内容は、
「まだ起きてる?

 明日、渡したいものがあるから
 放課後 校舎裏に来て」

というものだった。
渡したいもの?
ってなに?

ていうか、校舎裏って

不良スポットじゃん!!
なんでそんな所にっ!!

絶対無理、
えーと、

「ごめん、行けない・・・・」
っと、
そこまでメールを打って
あたしの手が止まった。


黒龍彰悟が、あたしに渡したいもの・・・
すごく、
すごく
すっごぉぉぉおおおく
気になる
「・・・・。」

あたしは、いつの間にか
「わかった。校舎裏ね」
と打っていた。

ー送信完了ー
お、
おくっちゃたぁぁぁあああああ!!
どうしよう
やっぱり行かなきゃいけないよね?

いや、
本当はあたしが行きたいのかも・・・

あたし、
昨日から
ずっと、黒龍彰悟のことばかり
考えてる

「・・・あー、もう寝よっ!!」
あたしは、もう一度ベッドに突っ伏して
深い眠りについた。