何時も通りの朝。

「緋色・・・」

「う・・・ん・・・」

誰かが私を呼んでいるのがわかる。

「緋色・・・。起きないと犯すぞ」

ギシッとベッドが鳴る。

唇に温かい息がかかる。

パチッと目を開ければ、かなりの至近距離に幼なじみの烈火の顔が・・・。

「おはよ。緋色」

そして、かなり笑顔だった。

「・・・き、きぁああああああ!!」

バッチーン






















「いって~」

「だからごめんってば」

家を出た時から、烈火はずっと『痛い』と言っている。

そして私は何回も謝っているのだ。

「でもね、あれは烈火が悪いんだからね?」

「は?なんで?」

キョトンとした顔で、烈火は私を見下ろしてくる。

「なんでって・・・烈火が私の上に覆いかぶさっていたからよ・・・」

「あぁ・・・。あれ?」

思い出したように烈火が聞いてくる。