「ツクバネ サクラ?さん」 変わった名前だな。 「凪くんは何が苦手なの。」 凪の部屋に置いてある小さな机に、参考書など取り出した。 「あぁ。俺は…」 まだ朔良の笑顔が忘れられない。 ふと朔良の方を見ると、目が合った。 「確か、聖蘭高校に受験するらしいね。」 この辺では有名な進学校。 「私は、その近くにある聖泉女子高だったんだよ」 聞いたことがある。