少ししてから、おば様とイオがやって来ました。


「マコ!来てくれて有難う。」


イオの無事な姿を見て、私は安心しました。
取り敢えずは何事も無かったようです。よかった・・・。


「今日マコちゃんとお泊りの約束をしていたらしいじゃない。きちんと謝りなさいよ。」

「御免なさい。お客様が来てしまったから・・・。」


そう呟くイオの顔は悲しそうで、辛そうでした。


「ねえお母様、今からマコの家に行ってもいいでしょ?お願い。」

「でも貴方、今は懸高さんがいらっしゃってるじゃない。」


イオがおば様に必死に頼み込む姿を見て、私は口を開かずにはいられませんでした。


「おば様、私からもお願いします。
私この間から一人暮らしを始めて、一人でとっても心細くて・・・。
今日もイオが来るって言ってくださったからすごく嬉しかったのです。」


私が出来るだけ悲しそうな顔をすれば、おば様はため息をついて言いました。


「まあ、マコちゃんのお願いなら仕方が無いわね。
懸高さんにはお母さんから言っておくから、準備して行ってらっしゃい。
マコちゃんに迷惑をかけちゃ駄目よ。」

「ありがとう、お母様!」


イオはそう言うと仕度をしに自分の部屋へと行きました。


「たまには家にも遊びにいらっしゃいね。それから、お母様とお父様によろしく言っていただけるかしら?」


おば様って本当に綺麗で素敵で優しくて大好き。

けれどイオが懸高氏に何をされているのかも知らずにいるのは酷だと感じました。