次の日の朝、私はイオに全てを話しました。

イオはただ微笑んで“よかったわね”と一言。
私はそれに笑顔でこたえました。



靴を履き替えていると、誰かが私にぶつかってきました。


「痛っ!」


私が苛々しながらその人物を睨めば、彼はいつものニヤニヤ笑いでこたえました。


「あれ~?マコちゃんいたんだ~!ちびっこくて見えなかったぜ。」


朝から私に低の悪いいじめを仕掛けて何が楽しいのかしら?
サボは未だにニヤニヤと笑っています。


「サボ、邪魔。」


そう言ったのはサボの後ろに立つイオ。

サボは何故だかイオには逆らえないのです。
今だって明らかに狼狽していますし。いい気味です。


「子どもみたいなこと止めなよ。サボって本当に頭悪いね。」


サボと一緒に登校してきたシーナがそう言いました。

一瞬、シーナと目が合いました。
優しく笑ってくれた・・・。

私の胸はいつもに増して高鳴ります。


「あ、そうだ。イオとマコに渡す物があったんだ。」


するとシーナはポケットから何かを取り出し、私とイオに一つずつ渡しました。



私はそれを見てすぐにわかりました。



「鍵?」



シーナは私を見て微笑みました。



「僕らだけの場所の鍵さ。詳しくはマコに聞いて。」

「シーナ!てめえ勝手に合鍵二つも作りやがって!!!俺の許可も無しに!」




ドアは15インチでは無いし、鍵は金色でも無いけれど・・・。




これは正真正銘、魔法の鍵です。


ね?シーナ。