面倒なことになってしまったと思いました。

何故このタイミングでお父様が現れてしまったのでしょう。
折角シーナといい雰囲気だったのに台無しです。

お父様はシーナを突き飛ばし、わたしを抱きしめました。


「真琴おおおお!!!大丈夫だったか?頭痛くないか?
もう俺は心配で心配で・・・。

可愛い真琴があの世に逝っちまったらと思うだけでやりきれなくてよお!
だから仕事そっちのけで来ちまったぜ!!!」


あ、相変わらず破天荒なお父様ですこと・・・。
過保護にも程がありますわ。


「マコ・・・その人、マコのお父さん?」


するとお父様は再びシーナを睨みました。


「あ?てめえまだいたのかよ。さっさと出てけ。
真琴、まさかこいつお前の男じゃねえだろうな?」

「お父様!やめてください!
シーナは私が眠っている間もずっと傍にいてくれたんですのよ!」


すると病室にイオとサボが入ってきました。


「マコ!目を覚ましたのね。元気そうでよかった。」


サボは罰が悪そうに下を向きました。
顔中に貼られたガーゼや絆創膏。

大した怪我ではなかったようで安心しました。


「お父様、席を外してくださいますか?」

「え?お前もう少し親子水入らずの時間を・・・。」

「おじさま、ほら、子どもみたいなことは言わずに出て行きましょうね。」


イオのお陰でやっと病室が静かになりました。


部屋の中にはサボとシーナと私。

日の光が三人を優しく包み込みました。