もう一度ポトフを盛りサボに渡すと、また一杯目と同じようにガツガツと貪り始めます。
全く品の欠片も無い。下品な食べ方。

けれど男の方って本当によく食べるのですね。
久々に実感いたしましたわ。


「これ、めちゃくちゃ美味いな。お前が作ったの？」

「まさか。私は生粋のお嬢様ですから、料理は全くできません。
お抱えの料理人の方が作って下さるんです。」

「なんだ、よかった。」

「よかったって・・・。全く失礼な。」


私が拗ねていると、サボは目線を逸らして言いました。


「色々、ありがとう。」


きちんとお礼を言うことを学んでいるという事は、やはりサボは育ちがいいのでしょう。


「お礼なんていいです。本当は貴方を家に上げるのは気が進まなかったのですから。
私、男性が苦手なので。」






「シーナのことは好きなのに？」





え？


えっ？えっ？えっ？




嘘！？何故サボがそのことを・・・・。