猫とうさぎとアリスと女王

 私がレジでお会計を頼もうとすると、シーナがそれを制して代わってお金を払おうとします。


「シーナ、困ります。こんなにたくさん・・・。」

「いいから僕に払わせて。僕がマコに買ってあげたいんだ。」


そう言いくるめられ、私はお洋服を全てシーナに購入していただきました。

お店から出て、エレベーターの中で私はシーナにお礼を言いました。


「有難う御座います。大切に着ますから。」

「気に入ってくれたみたいでよかった。」


私はまたInnocent Worldに来ようと思いました。
それから、ショコラのお洋服もたまにはいいかな?なんて思ってみたりして。

夏が終われば秋ですから、きっとシーナが選んでくれたお洋服は何度も秋の風を感じるのでしょう。
私はそんなことをふと思いました。



そして次に私たちはラフォーレ原宿の中にある、ALICE and the PIRATESに行きました。

名前はALICE and the PIRATESになっていますが、もちろんBABYのお洋服は置いてあります。

BABYのラインから派生してできたALICE and the PIRATESは、少々パンキッシュなお洋服であったり、ほんの少しゴシックなテイストのものもあります。
パンツやパーカーなどのボーイッシュなものもありますし、何と言っても海賊がテーマですからセーラーのお洋服も多いのです。


「同じメゾンなのに大分テイストが違うんだね。」


シーナはそう言って店内を見渡しました。


「ボーイッシュな物もありますから、シーナに似合いそうなものもありますよ。
こういうパンツなんかはサイズさえ合えばシーナにも似合いそう。」


私はパンツを見ながらシーナに言いました。


「僕のサイズに合う洋服ってあんまり無いんだよね。
ウエストとかヒップは小さいのに、肩幅はそれなりにあるし。何より丈が短い場合が多いんだよね。
だからいつも海外で買ったりする場合が多いかな。」


確かに・・・。
シーナほど背が高ければなかなかサイズは無いでしょう。

それに体型も少々クセのあるものですし。


私のように小さすぎてもそうですけれど、大きすぎても悩みは同じなのですね。