猫とうさぎとアリスと女王

 お袖が取り外し可能なパールボタン丸襟ブラウス。色は生成。
それにショコラに生成のレースが施された三段ティアードジャンパースカート。
足元にはリボン柄が透かし編みにされた生成のソックスに、ショコラのリボンスカラップシューズ。
先程のボンネットをつけ、ハートスカラップバッグを持ち、私は鏡を見ました。

これ、似合っているって言うのかしら?

私は不安になりながらも試着室のカーテンを開けました。


「どう・・・ですか?」


何も返答が返ってこないので、不安になって私はシーナを見ました。

するとシーナは微笑んで

「似合ってるじゃん。」

と一言。


店員さんは驚いた顔つきで私とシーナを交互に見ます。


「わあ!すっごく似合ってますよ!うちで働いてもらいたいぐらいです。」


シーナはその言葉に笑みをもらしました。


「素敵な彼を持って幸せですね。」


店員さんが微笑んで言ったその一言に、私は顔を紅潮させ俯いてしまいました。


確かに、もう一度鏡を見てみると違和感が無いように思えます。

今までショコラは遠ざけていましたが、シーナが選んでくれたお洋服は私によく似合っていると思えました。
今までの私よりもほんの少し上品で、シンプル。


「マコにはさ、フリルたっぷりでレース使いまくりの服も似合うけど、そういうシックでフォーマルな格好も似合うよ。
背が低いから茶色とかの軽めの色の方が似合うけど、黒もシチュエーションによっては似合うんじゃないかな?」


私はシーナの選んでくれたお洋服を購入することに決めました。

上から下まで全部。


ボンネットは三つ。


オフホワイトと生成、そしてショコラ。