―― * * その日はいつもどーりの朝で、いつも通り、家から一番近いという理由で選んだ高校へ、行く準備をしていた。 「行ってきます」 「いってらっしゃーい♪」 やけに、テンションの高い親にあいさつを告げて、家を出て、登校していた。・・・ところまでは、いたってふつー。ホントにいたっていつもどーりの朝だったんだ。 だけど。 「わっ」 横を勢いよく、黒い車が通って、キキーっ、といういやーなプレーキ音がした。