そして、デンモクとマイクを握り締めた。

もう歌いまくってやる~!!

愛は歌いたいと言った和人にマイクを渡すことなく歌い続けた。

「もぉ喉痛い!」
愛がそう言い、マイクを置いたときには、カラオケ店に入ってから三時間がたっ
ていた。

「和人も歌いなよ」
「散々歌ってからそれかよ」

和人はまだ一曲も歌ってなかった。