「好きじゃないもん!」 別の話をしていた雫が、驚いた目をして口を開いた。 『でも慎弥は好きかもねぇ』 「はっ?」 『なんとなくそんな気がする〜』 「あり得ないしっ」 『分かんないよぉ?』 意地悪に言ってくる雫に呆れて、廊下を見た。