階段の踊り場を回った瞬間

誰かにぶつかった。

誰かのおなかにしこたま

鼻をぶつけて見上げると、

そこに綺麗な顔があった。


「ごっ、ごめんなさいっ!!」


謝ると、

にこっ。

笑った。

”絵から抜け出た天使”

そんな言葉が頭をよぎる。

けれど、天使にしては、

ちょっと影がある感じ。


「気をつけて」


天使は口をきいた。