「もうすぐ…」


「えっ?」


「もうすぐ…海里と理奈さんが結婚するんだな…って思って」


あたしは少し無理しながらも笑って見せた。


今は颯斗さんが、里海の面倒を見てくれている。


「美海ちゃん……」


途端に颯斗さんの顔が曇った。


「心配しないでね…納得していることだから…」


そう…。


あの時……


どんなにあたしが縋っても、愛人になるというあたしを…


海里は全身で拒んだ。



それが答えーー。



あたしたちに未来はない。