「そうですか?そんなに似ている感じはしないけど・・・。」
リーグは僕が思っている事を、そのまま口に出した。慌てて止めようとしたけど遅かった。エーマリリスさんの機嫌が、どんどん悪くなっていくのがわかる。
「思うに奥さん似なんじゃないですか?かなり美人な奥さんなんでしょ?」
必死にごまかそうとした。
すると、また笑い始めた。
「そうなんじゃよ。これが、また美人でな。見るか?」
小さな白い玉を、ポケットから取り出した。少しずつ光を帯び、何かを映し始めた。
「す、すごい。」
そこには小さな女の人がいた。大きさこそ小さいけれど、まるでそこに本当の人がいるかのようだ。
「これは今度出す新製品でな、それぞれの思い出を形にしてくれるんじゃ。わしはどうも写真と言うやつは、思い出を切り取っているみたいで嫌いでの。そこでこれを考えたって訳じゃ。」
確かに浮かんだ女の人は、生きているかのように動いている。時に歩き、時に笑い、それは写真では感じられない思い出が感じられる。
「これも言術なんですか?」
僕は思いきって聞いてみた。
「いや、これは魔法じゃ。」
意外な答えだ。パウパウ堂と言えば、言術を使った様々な製品を世に出し、その名を知らしめてきたお店だ。その店の製品に魔法が使われているなんて、本当に意外だった。
「魔法?」
「そう魔法じゃ。わしは別に魔法が使えないって訳ではないからな。ただ、言術の方が
得意ってだけじゃ。魔法を使った製品を作っても不思議ではないだろう?」
「そうですね。でも、言術も魔法も使えるなんてすごいなぁ。」
「器用貧乏ってやつじゃよ。どっちも使えるって事は、どっちも極めていないと言う事。まだまだじゃな。」
エーマリリスさんは謙遜した。
「おぉ、そうじゃ。さっきのやつを二人にもやろう。」
そう言って、ポケットから取り出した。
「いいんですか?」
リーグが大きそうな玉を先に取った。僕は残りの小さな方だ。
「試作品だから、大きさが違うのは許しておくれ。ただ、機能は同じじゃ。どっちも“レンス”を玉に固定して、思い出を映し出すようになっている。“レンス”は長時間保つからの。試作品と言っても、しばらくは遊べるはずじゃ。」
「ありがとうございます。」
働かしてもらえる上に、試作品までもらえるなんて、なんてラッキーなんだろう。
リーグは僕が思っている事を、そのまま口に出した。慌てて止めようとしたけど遅かった。エーマリリスさんの機嫌が、どんどん悪くなっていくのがわかる。
「思うに奥さん似なんじゃないですか?かなり美人な奥さんなんでしょ?」
必死にごまかそうとした。
すると、また笑い始めた。
「そうなんじゃよ。これが、また美人でな。見るか?」
小さな白い玉を、ポケットから取り出した。少しずつ光を帯び、何かを映し始めた。
「す、すごい。」
そこには小さな女の人がいた。大きさこそ小さいけれど、まるでそこに本当の人がいるかのようだ。
「これは今度出す新製品でな、それぞれの思い出を形にしてくれるんじゃ。わしはどうも写真と言うやつは、思い出を切り取っているみたいで嫌いでの。そこでこれを考えたって訳じゃ。」
確かに浮かんだ女の人は、生きているかのように動いている。時に歩き、時に笑い、それは写真では感じられない思い出が感じられる。
「これも言術なんですか?」
僕は思いきって聞いてみた。
「いや、これは魔法じゃ。」
意外な答えだ。パウパウ堂と言えば、言術を使った様々な製品を世に出し、その名を知らしめてきたお店だ。その店の製品に魔法が使われているなんて、本当に意外だった。
「魔法?」
「そう魔法じゃ。わしは別に魔法が使えないって訳ではないからな。ただ、言術の方が
得意ってだけじゃ。魔法を使った製品を作っても不思議ではないだろう?」
「そうですね。でも、言術も魔法も使えるなんてすごいなぁ。」
「器用貧乏ってやつじゃよ。どっちも使えるって事は、どっちも極めていないと言う事。まだまだじゃな。」
エーマリリスさんは謙遜した。
「おぉ、そうじゃ。さっきのやつを二人にもやろう。」
そう言って、ポケットから取り出した。
「いいんですか?」
リーグが大きそうな玉を先に取った。僕は残りの小さな方だ。
「試作品だから、大きさが違うのは許しておくれ。ただ、機能は同じじゃ。どっちも“レンス”を玉に固定して、思い出を映し出すようになっている。“レンス”は長時間保つからの。試作品と言っても、しばらくは遊べるはずじゃ。」
「ありがとうございます。」
働かしてもらえる上に、試作品までもらえるなんて、なんてラッキーなんだろう。


