lotlotlot

挨拶もそこそこに、僕たちは走った。二段飛ばしで階段を昇った。

扉が閉じる。
「あ、待って。待って。」
階段を昇ってくる僕たちの姿を見て、車掌さんが少しの間だけ扉が閉じるのを遅くしてくれた。
ギリギリ乗れた。
「はぁ、はぁ、なんとか間に合ったね。」
「そ、そうだな。」
息が切れる。

席に座ると、何故か涙が溢れてきた。窓の外に見える景色。もう二度と見ることはないのかと思うと、寂しくなった。
リーグも同じらしい。何も言わず、ジッと外を眺めていた。