恋めぐり

子犬の様にじゃれあう二人を見て思わずため息が出た。

「言っておくけど、私は指導向きじゃないよ」

壁に立て掛けてある竹刀を持って、真ん中にある試合場に立つ。

「一年でも二年でも良いから、かかってきなさい」

部員全員がポカンとして見ている。

「私から一本取ったら、おっぱい触らせてあげる」

って言ったら、すぐさまに列が出来た。

これだから男ってやつは

一人目の相手の竹刀をかわして、胴を決めた。

二人目は小手で、竹刀を叩き落とす。

弱い。

「一気にかかって来い!」