恋めぐり

芹澤さんだけじゃなく、もう一人知り合いの警察官が来ていた。

「これはこれは秋田警視総監殿もご一緒とは」

猛流は皮肉めいた笑顔を浮かべた。

「桜理ちゃん怪我は無かったかな」

芹澤さんは私を最初に気遣ってくれた。

「背中と頭をを打ちました。後は」

「言わなくも分かる。本当にすまない」

芹澤さんは私の開いた胸元を直してくれた。

「秋田警視総監、住居不法侵入、婦女暴行強姦未遂、どうするつもりですか?」

「すまない」

警視総監さんはそれしか言わなかった。