……それにしても。 私は着替えながら疑問を持った。 ……どこから夢なんだろ? ……むしろ、バスから夢? ……そうかもしれない。 私は髪をコンコルドクリップで留め、後れ毛を意識しつつシオの元へ戻った。 「じゃ、お風呂行ってくるね。買い物、車に気をつけてね」 シオの天然パーマをわざとくしゃくしゃに撫で、私は戸口へと向かった。 「うん、いってらっしゃい」 わざとらしく困ったような顔で髪を直しながら、私に満面の笑みを向けるシオ。 私は備え付けのスリッパを履いて、大浴場に向かった。