シオが焦って言った。
「ナチ、そんな可愛いことしたら僕、理性持たない」


「えっ!?」

私は慌てて体を離した。
頭を、夢で見た俺様シオが横切ったから。

シオは困ったように、それでいて悲しそうに少し笑って


「お風呂入っておいで、僕はちょっと、買い物行ってくるからさ」
そう言った。

「うん、わかった。そうする」

お風呂か……
部屋にも温泉があるけど、広いお風呂に入りたい。


大浴場の方へ行こう。

「シオ、覗かないでね」

「はーい」


私はシオから隠れて、ふすまの陰で浴衣に着替えた。