「んぁぁっ……」 貪るような、激しいキス。 背中の壁の固い感触も、忘れてしまうくらい。 私の頭には、シオの唇しか入ってこない…… 「那智……那智…」 私の名前を囁きながら、ひたすらに私の唇を求めてくるシオ。 今まで壁についていたはずのシオの両手は、いつの間にか私の両頬に回されていた。 胸が裂けそうに痛む。 「ぁぁ…んっ」 「その声、もっと聞かせて…」 シオのキスはどんどん激しくなって。 私はその場にへたりこみそうになった……