「お部屋はこちらですよ」 案内された、私達の部屋……はすっごい広かった。 「シオ、すごいよ!部屋に露天風呂が付いてるし!」 「喜んでいただいて何よりですわ、夕食は7時頃お持ちしますので、どうぞごゆっくり」 静々と部屋を出ていく着物姿の女将さん。 その時私はもう、さっき感じた違和感なんて頭になかった。 楽しい旅行になりそう! 明日はちょっとこの辺を散策して…… あ、靴壊れたんだった…… そんなことばっかり、考えてた。