「シオの手って、大きいよね。いつも思ってるけど」 私は繋いだシオの手をまじまじと見つめた。 大きくて、骨張った、シオの手。 小さくて頼りない私の手とは比べものにならない。 「そう?男の手ってこんなもんじゃないの?」 「大きいよ〜、あの時だって…ふふ。」 私は、シオと初めて『個人』として話した日を思い出していた。 そう、10円チョコの日。 「あの時って?」 「初めて話した日。ガムのかわりにチョコ買ってったの、覚えてない?」 「ああ、あの時ね」 シオはふと、遠い目をした。