きっとシオ、怒ってる、よね……


私は下を向いて、ミニスカの裾をぎゅぅっと握りしめた。


嫌いにならないで!
呆れないで!
「彼女は私じゃなくてもいい」
なんて思わないで!


「……ごめ、なさ」


「ん〜?何言ってんの、僕だって寝ちゃったんだし、同罪同罪っ!旅はトラブルがあるからこそ面白いんだよ?」


いつもと同じシオの態度に顔をあげると、いつもと変わらない笑顔がそこにあった。


「大丈夫っ、乗り過ごしたのはほんのちょっとみたいだし、歩けばすぐだよ」


シオはふと、私の足元に目をやった。


「ん〜、やっぱりタクシー拾う?」

シオは私の靴のヒールの高さの方を気にしていた。

私の、失敗、よりも。