「ねぇ、彼女〜。な〜にため息ついちゃってんの〜?」 旅館のロビーでいきなり呼び止められ、肩に手を置かれた。 シオ? んな訳ないか。 だってシオは、私が置いてきたんだから。 きっと呆れて、追い掛けても来ないはず。 私はイライラしながら振り返った。 今は一人になりたいんだっつーの! 振り返ると、金髪ピアスの二人組。 私が1番嫌いなタイプ。