あれの日から、三日がたった。


俺はいつものように夏のオアシスに居た。
相変わらず美琴スマイルは心癒されるし、静かな館内は落ち着けて心地よい。
モルトのことはもう頭から抜けていた。
結論としては、やっぱりあれは夢だったんだと。

しかし、その日はいつもと少し違っていた。

いつもの特等席には座らず、なにを思ったのか今日は図書館の奥へ奥へと進んでいった。

そこは入り口付近とはまるで違い、人の気配がまるで無い。
ちょっとした貸切状態。
優越感を味わい、鼻歌交じりで近くのソファーに座ろうとしたら……先客が居た。