「あれ!?ない!」


まず実ちゃんの物を盗ませた。

教科書、くつ、かばん…

目につく物は全て取り上げる。

Kに頼むと本当になんでもやってくれた。


「ちょっと!」


何日か後、実ちゃんが話し掛けてきた。


「あんたでしょ!」

「は?」

「私のもの盗んで…復讐のつもり!?」

「盗んでなんかないよ」


あたしは…


「とぼけないで!!」


実ちゃんがいきなりあたしを押してきた。

バランスを崩し、しりもちをつく。

手から血が出る。