「祥二!」


休憩時間に思い切って祥二に話し掛けた。


「放課後校門で待ってるからね」

「え、今日なんか約束してたっけ」


祥二の何気ない言葉が胸に突き刺さる。


「してたよ!ほら、今日あたしの誕生日でしょ!」

「あー…分かった。じゃぁ校門で」


会話はそれだけで終わった。

祥二があたしを避けるようにどこかへ歩いて行く。

あたしはそのあとを追うことができなかった。