部屋に入り、もう一度トランクケースを開けた。

目の前には紛れもなく一億円がある。

オレはケータイを取り出し、チャットを開いた。


良>この一億円、お前の仕業か。


すぐに返事がくる。


K>そうだよ。

良>本当にもらっていいんだよな?

K>当たり前だよ。それは良くんの誕生日プレゼントなんだから。


オレの誕生日プレゼント…

今まで生きてきた中で一番嬉しいプレゼントだ。

親や友達からのプレゼントよりも、顔も知らないヤツからの方がずっといい。


K>好きに使うといいよ。


オレはその言葉に従うように金を使い始めた。