「ねぇ?良…」


オレの腕の中で、一人の女が呼んだ。


「今度いつ会える?」

「さぁ?順番だからなー」

「もう!良、私だけのものになればいいのに!」


女ってめんどくさい。

いつも自分のものにしたがる。


「ごめんな、悲しませて…」

「良は悪くないよ!周りの女が悪いんだよ!」


オレはその女の頭をなでた。

女は幸せそうな顔をする。

タバコを吸った。

ため息と一緒に煙が立ち上がった。