「あたしのとこに戻ってきてくれるよね…?」


祥二は戻ってきてくれる。

だって祥二はあたしの…


「…それはできない」

「え…?なんで…!」


祥二が困った顔をした。

あたしから目をそらせた。


「…ごめん…」


祥二はあたしを見てくれない。

なんで…

どうして…

あたしはこんなに祥二のこと…


「祥二…好…」


パタン……

力が抜けて血まみれの手が倒れた。

あたしが見た最後の光景は、血で頬が染められた困った顔の祥二だった…